ウラジオストクの街のなかは、意外なほどものが豊富だ。

フリーマーケットには日本よりも豊富じゃないかと思えるほど、果物や野菜がならんでいる。

下の写真は街のなかのケーキ屋さん。食べてないのでわからないが、とてもおいしそうだった。

ここもフリーマーケットではない。路面電車のターミナル。

西瓜は甘くておいしかった。街のところどころでこうやって積み上げて売っていた。

日本資本のHOTEL ACFES SEIYOのとなりにあるフリーマーケット。

果物のほとんどは中国から。とても豊富だ。アメリカからも輸入されている。

野菜は中国と、ウラジオストク周辺でとれたもの。

丸大食品のマークが見えるが、ただの中古のトラックだ。

ウラジオストクでは、日本で使用していた状態のままの車が走っている。

右側通行なのに街のほとんどの車が右ハンドルだ。

日本とは逆だけれど、これだけ右ハンドル車が多いと、いっそ左側通行でもよさそうなものに思える。

奇麗にならべられた果物。

フリーマーケットに限らず、ウラジオストクのひとは写真を撮られることに異常に敏感だ。

露骨にいやな顔をしたり、何のために撮るのだと詰問するひとが多い。

そのため僕はたいていキュンデットフォト、盗み撮りをすることになる。

ロシア人が写真を撮られることをいやがる理由は、かつてのソ連時代の、いやな思い出があるからだろうか。

こうやって自由に物を売ることに潜在的に罪の意識があるのだろうか。

それともかつてソ連時代には良い暮らしをしていた階層で、

物を売るような商売にコンプレックスを感じているのだろうか。

それほど写真を撮られることに神経質だ。フリーマーケットは闇市ではないのに。

ガイドのALEKSEY君が時々、僕の被写体と、ながながと口論をしている。

ロシア人は話しだすと、永遠と時間がかかる。たとえばハンバーガー一つ買うにもながながと会話をする。

あまりに時間がかかるので、何かもめてるの?と聞くと別に、

ただ注文しただけだよ、と答える。ロシア語は単語の一つ一つが長いからどという。

街の名前もやたら長いのに短縮して言わない。なんでも縮める日本人とおおちがいだ。

それだけで時間がかかる。そんなaleksey君があるときから、ぼくの被写体と会話が短くなった。

そんなとき、相手はたいてい不満な顔をするが会話はすぐに終わることになる。

何を言ったの?と聞くと、「あんたには関係ない」と言ったらしい。

それはちょっと失礼じゃない?普通は撮ったあとに、

「スパスィーバと言うものだよ」と言うと、

「いいんだよ、そうしないと永遠と質問攻めにあうから」と答えた。

この件については、笑い話がある。ある男が、ラジオのリスナー参加の公開番組に、電話をしてきた。

「もしもし」番組司会者が、「どんなご用件でしょうか?ところで、お名前は?」と訪ねた。

するとそのリスナーなんと「そんなことおまえには関係ないじゃないか」と喚いた。

司会者はそんなふうに言われてしどろもどろになる。

「どちら出身の方ですか?」「そんのこと関係ないじゃないか」

alexsey君はそのラジオを聞きながら腹をかかえて大笑いをしていた。

「おまえには関係ない」っていいかた流行っているの?と聞くと、どうもそうらしい

かつてソ連時代公安にいつも詰問され、緊張して答えていた。

今はそんな時代じゃないので、「あんたには関係ないじゃないか」って言えるから、

やたら連発するのだろうか?下の写真を撮ったあとこのおばさんにどなられた。

この小犬は売りものだ。あと猫や小鳥も売っていた。

ロシア名物毛皮の帽子